草食系ブラック社とバーチャル本屋の妄想

 ツイッターて安易で便利だ。つるっと色々はき出している。多分ホワイトな会社の人だと言わないようなことがいっぱい。最初はドキドキしていたけど、いまはもう何とも思わない。モチベーションはゼロだからだ。地震が決定打になって、まったくやる気がない。やる気のなさで悩んでいる。プログラムができない後輩も気にならない。納期に間に合わなくても気にならない。だってどっちも曖昧で確定していないから。納期も仕様も曖昧でお客さん自身もそんなに欲しがってないし、製造ができるようになりたいと思ってるように見えないし、会社はつぶれそうだけど、つぶれるときにはどっかの社長がポケットマネーで借金返せるらしいから。大震災が起きても何も変わらず、ゆっくり沈んでいく草食系ブラックなみっともない舟。自分はその甲板でどうすりゃいいのと考えているだけ。


 ある程度のお金は欲しいが、モチベーションゼロの仕事はやりたくない。それをいったりきたりいったりきたりしている。地震があったからって生き方はいきなり変えられない。ただ、反射的に嫌なことには、ますます思い切って「嫌だ」というようになっただけ。そして生死に関わらない数々のしけた持病もなくならないしなおらない。


 やる気のあることは何だろうと考えてみる。好きなことは何だろうと考えてみる。もちろんいくつかあるが、それが生活の糧を稼ぐことにつながると思えない。ぐるぐるする。年はとる。


 昨日帰り道(手がふさがっていてイヤホンもしていないとものすごい色々妄想する)、仮想現実の本屋を想像した。メガネをかける。手袋をはめる。バーチャルな本屋を歩いて、平積みの、書棚に並ぶ本を眺める。気になったら手に取る。重さと質感が伝わる。これはいいと思ったら電子で本を買う。電子書籍リーダで本を読む。欲しいと思ったら実物の本も買う。でもほとんどの場合、置き場所の問題で本を買わない。


 あれこれ毒を吐きながら、好きなものにはつかの間毒を忘れながら、時にはなんの関係もない妄想をして。ただ毎日が過ぎていくのは早い。