『雨に唄えば』の吹き替え
『雨に唄えば』を途中から見ました。(過去に一度観たことがあるはず)
映画の試写(?)が終わってこてんぱんな出来。主人公たち3人が途方にくれ、いや吹き替えさせようぜ、と名案?を思いつき、部屋のなか(広すぎる)で「ぐっもーにん」と歌って踊り、そのあとがあの映画史に残る名シーンです。
ジーン・ケリーが雨のなかで歌うシーンの何がすごいって、少々の雨ではなく、凄い土砂降りのなかでびしょぬれになりながら歌い踊るのであります。(家人曰く、少々の雨では見えにくいからではないかと)びっくりするシーンですが、やはり何故か心を強く引きつけられるシーン。
しかし、いちど観たはずなのに話を思い出せないなぁと思ったら、もともと、名曲詰め合わせ映画、みたいなやつらしく、話らしい話がないからでした。でも名画として歴史に残っているのだから、おもしろいところです。
物語に、悪役キャラな女優リナがでてきますが、ヒロイン的なキャシーにくらべて、あきらかに激烈美人だし貫禄あるしうまいなかっこいいなぁと目がいってしまう。ものすごい声でしゃべっているけど当然わざとで(ずっと口角あがってしゃべるのすごい)、実は演じるジーン・ヘイゲンご本人が唄っているところもあるそうで。
ややこしい話ですが、「ひどい声の大女優リナの吹き替えを、無名の女優キャシーがする」という設定ですが、演じる中の人は、自分で自分の吹き替えをしているところがあるそうです。(曲によっては他の人の吹き替えもある)。かつ、吹き替えする人のほうが吹き替えられている、とか。
物語は、映画がサイレントからトーキーにかわる時代なので、こういうことももしかしてあったかもしれませんが、ミュージカルの吹き替えに関するエピソードは、それ以降も現代も?、ハリウッドではエピソードに事欠かないなぁと思われます。
映画が作られたのは1952年。戦後7年なのですが。すごいなぁ。
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amazonのDVDの画像はすごいふるい名画な感じがありますが、映画のなかは極彩色で煌びやかですごいです。