音楽劇『醒めながら見る夢』東京千秋楽

CHEMISTRY

　ついにきた東京千秋楽http://www.ntv.co.jp/sameyume/ ネタバレになるやもなのでかくしておきます


　観に行ったのは16日初演、23日マチネ（13時開演）、東京千秋楽25日ソワレ（16:30開演）。最初と最後と、真ん中当たりを見たかったのだけど、平日はしんどかったので、そこらへんにした。


　16日の初演の感想は、twitterにも書いたが「ふわふわむずむず」。ドキドキも多少あったけど、上演されるのだからそれなりの内容になっているのだろう、と思ってそんなに緊張はせず。堂珍さんの登場シーンは、動作も声もおぼつかなくて、「だだだだだいじょうぶ？」でしたが、歌い出したらすぐに心配は吹っ飛び。そのあとはまあまあ観られた。すごいなあと思ったのは、この量の台詞を頭にたたき込んでいるだけでなく、動作も覚えていること。そりゃそうだろうってかもしれないけど、練習期間を考えると常人ではないと思う。動作で印象的だったのは、重大な秘密が明かされたあと、６人で少しずつワンシーンを描くようにポーズをとめていくところ。ああ、あんなことできるんだ堂珍くん！ と地味に感動した。初日で最初に役者っぽいかなあと思ったのは、下北沢でのシーン。やっと最初のエンジンかかったような印象。でも素直にすごいなと思った。台詞の量も動きも、歌も。でも終盤のほうはいま思うとかなりしんどくなっていた。アキの独壇場？ 台詞も早くて何をいっているかわからない。終盤の終盤など、何が言いたいのかちっともわからなかった。 ので、終わった後の、ちょいとボロっとなった堂珍くんの挨拶に、おおとりあえず完走したよおめでとう！ と思った。ちなみに席は１F後ろから３、４列目の中央の端っこ。


　23日のマチネ。前から２番目にだが実質上のもっとも端っこ！ という席で、いってみたら案の定かなりきつい席だった。席は正面むているのでずっと体や顔を斜めにしていないといけないし、セットがせまりすぎて視界が狭い。その席からは堂珍さんや松田さんの背中を堪能することはできたさー。。マイクの謎もとけてみたり。内容は、初演にくらべるとずいぶんなめらかにかって、安定感があった。歌が非常に聞きやすくて、全体でのダンスもきれいで、めりーごーらんどのところが非常に印象に残った。終わったあとの堂珍くんの挨拶もずいぶんなんだかうまくなっていて！！ 余裕があったのかちょっとドヤ顔風味。


　そして25日のソワレ。東京千秋楽なので始まる前から熱気むんむん。客席の反応も良く。堂珍くんは何が起きたのか、23日のマチネから激変していた。twitterを観ていたところに夜と、23日のソワレが満席で、そのせいか何だか大変内容が良かったらしく。何がどう変わっていたかというと、不自然な台詞の量が大幅に減っていた。たぶん大幅な量の台詞を、自分の言葉にできたのだろう。動きも全身に神経が行き届くようになっていて、手の所在なさがなくなってきた。（初日はぼんやりつったっているだけかい？？ という時がけっこうあった）歌はものっすごいうまくて、でもneonで聴いたガンガンのCHEMISTRYの歌声とは違っていて、物語のなかでの、深みや厚みを増幅させるようなすばらしい歌声だった。CDみたいって久々に思った。しかし本当にすごいのだ。後半特に、澄んだ深みのある音、叙情性豊かな響きは、現実感がなくなるほどだった。お芝居も格段にお芝居らしくなっていた。後半が特に間や空気感が表れていて、鈍感な自分はやっとそこでオリジナルなユウジを垣間見た気がする。


　いいわけをすると、最終公演まで邪念は払いのけきることができなかった。初演より、23日のマチネより、最終公演のほうが、少しずつ集中して、観られるようになっていた。それは堂珍くんの成長度合いに比例していたと思う。


　というとなんだかけなしているようなヲチなんだけど、違うのまったくそうではない。ファンの一人として堂珍さんは立派につとめるだろうし急激に変化すると思っていた。そして実際にそうだった。唯一の悪条件をのぞいてすべてほとんどすばらしい条件下において、すばらしかった。


　舞台は本当にすばらしかった。村川さんも松田さんも華城さんも古川さんも村井さんも、もったいないくらいに（！）良かったし、セットも、衣装も、お化粧も、良いと思ったし自分好みだった。演出もおおむね嫌いではなかった。脚本家と演出家が一緒なんだけどねｗｗｗ。堂珍さんはこんなすばらしい条件で初舞台にたててすごいラッキーだと思うし、その条件に全く負けなかったところが、本当にファンとしてうれしいし勝手に誇らしげな気持ちになる。これからの地方ツアーは新しいハードルがでてくると思うけど、観に来る人をきっと楽しませてくれるだろう。


　と色々言うのを我慢してるもやもや感。。役者さんがみんなすばらしかったし、堂珍くんの歌は説得力があるのでとりあえず現時点では良しとする。・ｗ・